2009年8月14日

病者の祈り

NHK教育テレビの「こころの時代」で
精神科医の平山正実先生のお話を聞きました。
北千住で精神科のクリニックとデイケアをされている平山先生。
番組の中で紹介された詩は私の心を打ちました。

「病者の祈り」


大事をなそうとして力を与えてほしいと神に求めたのに

慎み深く従順であるようにと弱さを授かった

より偉大なことができるように健康を求めたのに

より良きことができるようにと病弱を与えられた

幸せになろうとして富を求めたのに

賢明であるようにと貧困を授かった

世の人びとの賞賛を得ようとして権力を求めたのに

神の前にひざまずくようにと弱さを授かった

人生を享楽しようとあらゆるものを求めたのに

あらゆることを喜べるようにといのちを授かった

求めたものはひとつとして与えられなかったが
願いはすべて聞かれた

神のみこころに添わぬ者であるにもかかわらず

心の中の言い表せない祈りはすべてかなえられた

わたしはあらゆる人の中で最も豊かに祝福されたのだ
(ニューヨークの物理療法リハビリテーション研究所の壁に刻まれている無名一患者の作)

平山先生、お会いしてみたいですね。