2013年8月8日

無条件と無制限

臨床心理士でヨーガ療法士の先生のお勉強会に行ってきました。
臨床心理学の概要とヨーガ療法との共通点や相違点などを学ぶ連続講座です。

その中で、無条件と無制限の違いを子育てを例えにお話されていて、私にとってタイムリーな話でした。

条件付きでない愛情、なんでも受け入れる愛情。

ここ数年、あまり叱らずに子どものありのままを受け入れることが子どもの成長によいとされる子育ての風潮があります。

ヨーガ的にもomの意味からして『すべてを応諾する』といいますので、なんでもOKな心で過ごせることを目的としていますが、遅刻してもOK、嘘ついてもOKという教えではないですよね。(たまに、この教えにのっとってとってもルーズな人もいますが)

これは、私のことですが、幼少時に親と離れて暮らした寂しい経験、厳しい両親の躾を体験した恐怖感が、子育てをすることで蘇り、同じ思いをさせたくないという気持ちから、ついつい無制限の愛情になっていたように思いました。

詳しく勉強したわけではないのですが、団塊の世代の両親に育てられた私たちは、世の中の流れが急激に発展していく時代に産まれました。幸せのベクトルが外向きに物質重視にシフトして、条件付きの愛情が良いとされていた時代に育ちました。これは、親のせいとか個人の責任ではなく、遡れば自然な時代の流れなのだと思います。

そのような時代に、本当の意味での無条件の受容を体験していない大人が子どもを授かり育てる時、自分の中で解決していない寂しさや不安を子どもに投影して無制限の愛情になってしまうのでしょう。

いい親でいたいと思う気持ちの裏側に、小さなその頃のままの寂しい私を発見しました。

子育て以外にも、いい人でいたい、いい先生でいたい、いい恋人でいたいなど、良い人でありたいと過剰に思うと時は要注意ですね。

自分の半生を整理して解決していくことと、子育てや対人関係は同じことなのだと改めて思いました。